豊胸は専門医、日本では常識

もし我が国で、無資格の医療行為が発覚すれば、それは一面トップの大見出しとなる大事件ですよね。つまり我が国では、そうしたことは極めて珍しい事象なのですね。豊胸の治療を受けるなら専門の美容外科、というのは日本では常識以前の問題で、それ以外の選択肢というのがそもそもありえませんし、ユーザーの側も本物のドクターしか求めていません。このあたりも、諸外国との違いを実感せざるを得ないわけなのです。

たとえプチ整形であっても、こと豊胸に関しては美容外科クリニックだけが治療を行っています。単なるシワのばしや美白治療と異なり、豊胸では「美しく自然なバストラインの構築」という大命題があるからです。やみくもに注射さえうてばよいというものではないのです。そうした技術の蓄積は、日本では専門の美容外科クリニックだけが持っているものなのです。

さらにインプラントの豊胸ともなれば、これはもう絶対に専門医の受け持ちです。少なくとも日本ではそうですよね。医師のモラルというものが我が国では極めて高く、社会もそれを厳しく求める土壌がありますから、重要な医療行為においては特に、ドクターにもユーザーにもきちんとした自覚が求められているのです。それが海外では案外ないがしろにされているというのが、私たち日本人にはどうしても理解できませんね。

豊胸はもともと欧米で発展し盛んに行われるようになった美容外科治療のメニューでした。それが日本に入ってきて、極めて高度なものへと進化したのです。あらゆる技術分野において同様の事が言えますが、日本人は海外の文化・技術を吸収し、より高尚なものへと昇華するという民族性を備えていました。だからこそ、日本においては、豊胸もまた極めて信頼度の高い医療技術へ成長できたのだろうと思います。

日本人の体格が向上しているということを先にも書きましたが、そういうこともあって、現在の豊胸の主流は「より大きく」ということよりも「より自然に」「より美しく」といった方向に向かっています。若返り治療における豊胸ではさらに「より若々しく」というテイストも求められます。日本の豊胸が海外の過剰なな豊胸と一線を画するのも、この基本姿勢、基本理念の違いにあるのではないでしょうか。